近年、美容室だけではなくヘッドスパ専門店やリラクゼーションサロン・アイラッシュサロンなどでも多く見かけるヘッドスパ。
全国展開するグループ店まであるほどの人気ぶりですが、ヘッドスパの施術を自分もできるのか、ヘッドスパ施術にあたって資格は必要なのかなど気になる方も多いのではないでしょうか。
特に、”美容師免許”が必要と耳にしたことがある方も多いはずです。
本記事では、ヘッドスパに必要な資格や未経験からでも取得できる民間資格について解説します。
ヘッドスパとは?
まず、一言でヘッドスパといっても大きくドライヘッドスパ・ウエットヘッドスパの2つに分けられます。
そして、一口にヘッドスパとまとめられることも多いですが、この2つのヘッドスパではそれぞれ必要な資格が異なります。
ドライヘッドスパでは資格が不要
ドライヘッドスパは、名前の通り髪を濡らさずに行うヘッドスパになります。
施術の目的として、リラクゼーションサロンなどと同様にお客様を気持ち良くさせる、リラックスしてもらうということが挙げられ、あくまでもリラクゼーションが最大の目的になっているので美容業務にはあたらないと判断されています。
施術をするにあたって、必須の資格はありません。
ただし、国家資格がなくても良いとはいえ、誰でも簡単にできる仕事でもありません。
技術力が低いとお客様は癒されることはなく、危険な部位を力に任せて施術してしまうと疲れが取れないどころか健康上の被害が出てしまう懸念があります。
そのため、必須な資格はないものの、現在では多くの民間資格が用意されており、取得に向けて日々技術の習得に励んでいる人も多いです。
ウエットヘッドスパでは資格が必要
ウェットヘッドスパでは、必要な資格として「美容師免許」が挙げられます。
ウェットヘッドスパに美容師免許が必要な理由は「髪を濡らす行為」にあります。
髪を濡らして洗う行為は美容行為にあたるため、ウェットヘッドスパは美容師(または美容師免許を持っている人)だけに行うことが許された施術といえます。
また、資格とは異なる問題になりますが、設備的な問題としてウエットヘッドスパではシャンプー台などの頭を洗い流すことができる設備がどうしても必要になるため、美容室で提供されていることが多く、「ウエットヘッドスパ専門店」といった形式のお店は極めて少ないです。
ドライヘッドスパの民間資格例
ここで、ドライヘッドスパの民間資格をいくつか紹介します。
民間資格はドライヘッドスパの施術をするにあたって必ずしも必要ではありませんが、取得することで知識と技術の証明になったり、自信をもって施術やアドバイスができるようになるなど、多くのメリットがあります。
また、美容師免許を持っている方であっても、ヘッドスパをサロンのメニューに取り入れたい、ヘッドスパの技術を上げたいといった方にはドライヘッドスパの民間資格取得はおすすめです。
ヘッドマイスター
ヘッドマイスターは、一般社団法人ドライヘッドスパ協会の認定資格です。
頭に関するさまざまな知識やドライヘッドスパ施術に関して7日間の理論講習・技術講習を受けたのちに試験に合格することで取得ができます。
ドライヘッドスパの民間資格の中では極めて取得難易度が高く、合格率は10~20%程度とも言われており何回も挑戦している方も多くいます。
ヘッドマッサージ1級・2級資格
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会の認定資格です。
リラクゼーションをベースに整体法を取り入れたヘッドスパで、「結果追求型のヘッドマッサージ」を提唱しています。
その理論的な手技やノウハウは、日本だけにとどまらず、海外でも普及しています。
既にヘッドスパ、ドライヘッドスパ店で勤務している方や、これから独立したい方など、さまざまな方がさらなる技術アップを期待して資格取得に励んでいます。
ヘッドリンパケアセラピスト
ヘッドリンパケアセラピストは、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)による認定資格です。
合格者には「ヘッドリンパケアセラピスト」の称号が与えられ、ヘッドスパ・ドライヘッドスパに関連するお仕事の方はもちろん、医療・福祉関係のお仕事をしている方にもスキルアップとして推奨されている資格です。
認定教育機関でのカリキュラム履修後、試験に合格することで取得することができます。
まとめ
ヘッドスパは大きくドライヘッドスパとウエットヘッドスパの2種類に大別され、ドライヘッドスパは資格不要、ウエットヘッドスパでは美容師免許が必要です。
ただしドライヘッドスパの施術においても、技術力や接客のスキルを向上したいのであれば、民間の資格を取得することがおすすめです。
将来的に独立や転職を考える際にも、資格を取得しておいて損をすることは絶対にありません。
サロンでの講習や独学での勉強だけでも十分ですが、民間資格を取得することでお客様に選ばれる機会も増え、収入面でも良い効果が期待できるでしょう。